ペンギンクラブのブログ

東京都立川市で活動している、血液のがん「多発性骨髄腫」の患者会です。

カテゴリ: 開催のお知らせ

「第15回ペンギンクラブ」ご報告 その2 の続きです


*骨について
 症状の一番は骨の痛みです。脆くなっています
 骨髄腫細胞は骨の細胞に働き、骨を溶かしていく病気なので骨が痛くなり進行していき
 ます。骨芽細胞には、骨を修復するのを抑えるブロック物質を出し、破骨細胞には、骨
 を壊していく、削っていく刺激物質を出しているので、壊れて脆くなったり、穴がふさ
 がらなくなりパンチドアウト状態になってしまいます

*骨を強くする薬
 ・ゾメタ………破骨細胞を抑え、骨髄腫にも良い働きがあるのですが、副作用として
        2年間使用していると顎骨壊死が起こることもあります。また、腎臓を
        悪くしてしまうこともあります
 ・ランマーク…ゾメタとは違う働きで、腎臓障害があっても使うことができますが、副
        作用としてカルシウムが低下し、痺れが起こったりします

 ※レブラミドで5~6年治療をしていると骨の病変が起こる率が高いのでゾメタまたはラ
  ンマークを併用するのが良いです
 ※ベルケイド(VMP)で1~2年治療をしていると骨が強くなってきます
 ※カイプロリス、ニンラーロも骨によく、強くなってきます

*骨の治療
 ・注射薬…痛みがとれるのに3~4か月の時間がかかります
 ・抗がん剤
 ・モルヒネ
 ・コルセット
 ・骨セメント注入…2~3日で痛みが軽減され、動けるようになります
 
 ⁂骨セメント注入手術(低侵襲経皮的椎体形成術)
  整形外科にて行います
  圧迫骨折でつぶれた椎体のところにストローのような針を2本刺し、風船を膨らませ
  て広げ、そこに骨セメントを注入してつぶれないようにすると椎体の痛みが軽減され 
  ます。痛みがとれれば早く動けるようになり寝たきりだった人が杖をついて歩けるよ
  うにもなったり、抗がん剤も使うことができるようになります。移植対象者も早く移
  植ができるようになります。痛みで寝たきりになると肺炎を起こしたり、床ずれにな
  ったり、強い治療もできないので早く痛みがなくなるのはとても良いことです。3~4
  年で命を落とすことが無くなります

とっておきの新情報、薬の組み合わせについてです

 現在 ポマリスト+レナデックスの組み合わせのみが認められ治療が行われていますが
    4か月くらいのコントロールで、CR(完全奏効)が得られないことがわかってい
    ます

 新情報 ポマリスト+レナデックスにエロツマブ(エンプリシティ)を加えたほうが治療
     成績が良くCR(完全完解)が得られやすく、CR(完全完解)は10%、VGCRを加え
     た半分くらいの人がPR(部分完解)を得られています。12か月くらいのコント
     ロールができている人は70%。再再再発の人でも2年くらいコントロールでき
     ていますので、3回目の治療で2~3年以上のコントロールができるようになる
     かもしれません。今後、エロツマブ、ポマリスト、エムプリシティの3つの薬
     の組み合わせで治療ができるようになるかもしれません

最後のお話です

 良い治療とは何か、長生きすること?生活の質?
  例えばですが、
    1回目の治療で VMP 4~5年
    2日目 〃   Rd  5~6年
    3回目 〃   ダラザレックス 3~4年
    4回目 〃   レブラミド+ダラザレックス 6~7年
    5回目 〃   ポマリスト+エロツマブ 3年
    現在 ダラザレックス+カイプロリス の治験も進行中です
  ピークの75歳、移植しなくても例えのように薬の組み合わせで、病気のコント
  ロールができるようになり、頑張れるので悲観することなく状況に合わせて治療
  の選択をして、元気に長生きしましょう!!

引き続き質問タイムです

 質問① 圧迫骨折で痛みがなくても骨セメント治療は必要?
 お答え 治療の良い点 姿勢が良くなり身長も伸びる
            背中が曲がっていると骨折周りの筋肉をも傷めてしまうことが
            あるし、頭痛を起こすことも。また、神経を痛めてしまう(麻
            痺)こともあるので、それらを起こさずにすみます

     治療の悪い点 骨セメントを注入したところだけが強くなるのでその前後がつ
            ぶれやすくチェックが必要になり、痛みがなくても整形外の受
            診が必要なこともあります

 質問② 治療効果、数値の見方がわかりません
     現在ベルケイド+レナデックス治療で効果があり、次はレブラミドを追加して
     治療予定なのですが、何を基準にすればいいのでしょうか?
 お答え 指針にしてほしいこと
     FLCの数値とκ/λ比が正常化しているか、また免疫固定法で正常化しているか、
     正常化していたら骨髄穿刺で細胞がどれくらい残っているのか、残っていなけ
     ればCR(完全完解)です。なおかつFLCが正常化していればsCRとなります。
     すべて正常化していれば、ベルケイドとレブラミドを一緒に使うことが本当に
     良いのか検討が必要です。一緒に使うと副作用の痺れが出やすくなりますし、
     好中球が減ってきます。また、再発時の選択肢も減ってしまうことになります
     レブラミドは主剤で他の薬(ダラザレックス、カイプロリス、ニンラーロ)と
     一緒に使うことが多いので主治医とよく相談してください
 
 質問③ 骨量の測定は意味がある?ない?
 お答え 骨髄腫は全身がやられているわけではなく、骨量を測る場所によって違いが
     あるので、骨量を測るよりもMRIを撮るのが良いのですが、CTで代用できます
     解像度がレントゲンよりもよく、小さい病変がわかります。CR(完全完解)の
     人は、1~2年後にCT(頭からかかとまで)を撮るといいです。また、PET-CT、
     余裕があればアミノ酸PETがより良いです。レントゲンであれば頭(重力のかか
     らないところのパンチドアウトの数をみる)と、かかと(体重がかかり強いとこ
     ろなので、ここがスカスカだと全身に病変があると考えられる。また、3種類
     の骨線の入り具合によってどれくらい悪くなっているのかが専門家が見ればわ
     かる)を撮り判断するのが望ましい。治療効果を1年に1度見るのは大切なこと
     です被曝は確かにありますが、必要なものは必要な時にきちんと撮ります


以上が、血液内科の先生のお話でした。「その2」でもお伝えしましたが、これは私が聞いたものをまとめたものです。不十分なところが多々あると思います。疑問点等はみなさまの主治医にお尋ねくださいね。治験は現在も進行中、まだまだお薬の組み合わせの新しい治療法は続いていきそうです。年々とどまることなく進んでいる治療で選択肢も増えていっています。自分にとって良い治療を選択できるよう、移植でもお薬の治療でも体力は大事な要素のようです。日々体力をつけるべく美味しいものを食べ、楽しいことを見つけながら心身ともに力が付くように過ごしていかなくては、ですね。元気に長生き!!です。ペンギンクラブのおしゃべり会でも元気の交換をしながらパワーアップしていきましょうね。

私はこの頃、あっちこっちに”あれっ!”と思う不具合を感じ始め””ストレッチ””などにチャレンジしています。伸ばして伸ばして柔らかく!!血の巡りを良くしてすっきりと!!日々コツコツと頑張ります!!

☘☘☘☘チャオ☘☘☘☘




  



こんにちは。チャオです。今回は血液内科の先生のお話をまとめてみました。一時間くらいのお話の内容です。2回に分けてUPしますね。私が聞いたものをまとめたものですので不十分なところも多々あると思います。その点を念頭にいれご覧頂ければと思います。疑問点などは皆様の主治医にお尋ねくださいませ。後になってしまいましたが、このブログでお話の内容を載せることを先生には快諾いただきました。ありがとうございます。

では、
”5年前にはできなかった最近の治療”と”薬の組みあわせの良い治療”についてです

まず初めに前回の先生お話の復習を兼ねてです

*多発性骨髄腫とは
 骨髄の中に骨髄腫細胞が10%以上に増えたら 多発性骨髄腫
 骨髄の中に骨髄腫細胞が10%未満なら MGUS(良性M蛋白血症)となる 
 正常細胞→良性M蛋白血症→無症候性骨髄腫(くすぶり型)→症候性骨髄腫と進行します

*治療に入る条件は
  症候性になったら(10%以上)、CRAB症状がでたら開始です
  C:高カルシウム血症
  R:腎臓の障害
  A:貧血
  B:骨の病変
  人によってはアミロイド蛋白ができ腎臓や胃や心臓や神経などに沈着し障害を起こし
  ます
 
  MGUSは
  年1%の割合で骨髄腫に進行していき、10年で10%、20年で20%と増えていきます
  10年以上かかって進行していくこともありますが、進行してから治療を開始しても
  治療成績は変わらないことがわかっているので経過観察のみで、治療の必要はあり
  ません

  無症候性骨髄腫
  骨髄中に形質細胞が10%以上あっても症状がない人は、最初の5年間で半分の人が治
  療開始となりますのでまめに通院しますが、5年以降の進行性への移行は緩やかにな
  っていくので一生治療しなくても済む人もいます
  

*検査は
  ・血液検査
  ・尿検査
  ・骨髄穿刺 骨髄腫の数をみて割合を確認している
  ・画像検査(CT)   頭からかかとまでの骨の状態がわかる
       (PET-CT)CTでは出ない小さな病変がわかる
       (MRI)   脳の髄外腫瘤など細胞の塊もわかる
  ・免疫固定法 2018年4月より保険適用になったので月に1度は行うとよい
  ・FLC検査 κ(カッパ)λ(ラムダ)の量がわかる
         MGUSで3か月に一度の受診でこの数値が急激に上がり、倍近くに
         なったら進行性の骨髄腫に移行していくとわかっているので注意
         して推移をみていきます

次に、現在の骨髄腫状況です

*高齢化
  ・1975年の骨髄腫患者は1000人(10万人に2人)で65歳がピークでしたが
   2010年の骨髄腫患者は8000人~9000人(10万人に5~6人)で8倍に増加し、75歳が
   ピークとなっています。このように増加している理由は高齢化で、移植適応年齢
   65歳より飲み薬での治療適応年齢75歳の人が多くなっています。身体的にも
   心臓や腎臓、足腰など弱ってきているので副作用なく治療を頑張れるかが主軸に
   なっていきます

さあ、治療についてです
   
*現在日本国内で組み合わせて使える薬は9種類
  カルフィルゾミブ、エロツズマブ、ダラツムマブなどです
  日本での新薬認可は欧米より5~6年の遅れがありましたが、1~2年となり、
  エロツブマブに関してはほとんど同時に使えるようになっています
  今までの治療でベルケイドのみであれば、あと8種類使えることになります
  今は、組みあわせの治療で成績がとても良く、伸びているので
  以前は5年生存率が49%と言われていましたが、2015年では最初の3年80%の人が
  元気でいられるようになりました。移植をしなくても6~7年元気な方も多くなって
  きています
  若い人はレブラミドとベルケイドを組み合わせたり、別のものを組み合わせたりし
  て、3種類一緒に使うことも主流になってきています
  来年以降になりますが、最初からVMP+ダラツマブ併用できるようになれば、深い
  ところまで治療を得られ、治癒までもっていかれるかもしれません

*治療の選択・今一番良い治療を選択をしましょう
  《薬治療》
  ・最初からベルケイド・レブラミドを使ったほうが普通に5年以上の生存が得られます
  ・薬の場合はどうしても副作用があります
  ・生活の質、パターンなど仕事に合わせた治療の選択が必要です
   例えば、カイプロリスは週に2回連続をして注射をします。普段の生活や仕事に影響
       が少ないように金・土にするなど生活を大切に考えて行ったり、飲み薬で
       似たようなものを選択していくことが多いです
  ・治療の深さが大切です
   完全完解(CR)でも半分くらいのレベルで腫瘍が残っている状態です
   部分完解(PR)で30%以上腫瘍が消えた状態です
  《移植治療》
  ・奏効を得られることが大切です
  ・目標は完全奏効(CR)で、10年元気を目指します。MRD測定で陰性である人はほと
   んど再発しないといわれているので維持療法が不要な人も出てくるかもしれません
   sCRで10年目指せるかもしれません
  ・65歳から75歳以上の人でもたちの悪い骨髄腫で体力のある人には移植を勧めるこ
   ともあります

⁂MRD測定(腫瘍残存病変の測定)ができるようになってきています
  まだ、保険適用にはなっていないのですが2018年9月ころには適用の予定?です
  病気が安定していればMRD測定し、悪い細胞がどれくらい減っているのかよく効い
  ているのか確認することができるので、一度治療の中断ができる人も出てくるかもし
  れません。どれくらい減っているのかをみて、治療を今後どうするのかを決めていく
  話ができるようになります。また、副作用も楽になります。病気をコントロールでき
  ているのかがわかるのでなかなか再発もしにくくなります

*再発
  ・もう一度治療をします
  ・再発しにくい人
   MRD測定で陰性の人です
   FLCが正常で完全奏効できれば10年以上元気で長生きできます
  ・治療1回目は一番効くのでしっかりと、できるだけ長く効いているように完全奏効に
   入っているほうが良く、深い奏効がとても大切になります
  ・2回目のほうが効いている時間が短く薬が効きにくくなってきます
   理由として、骨髄腫細胞はいろいろな性質の細胞が混じっているので最初からし
   っかりとやらないと、薬が効きにくい細胞のみがどんどんとたまってきて再発した
   ときに何もできなくなる状態になってしまいます
   1回目の反応を考慮しながら2回目を行っていきます

*どうゆう人が移植、抗がん剤で命に係わるのか
  ・65歳以上の人
  ・体力のない人
  ・生活の質(どれくらい身体を動かすことができるのか)
   ベット上で寝たきりの人
   身の回りのことができない人
  ・骨病変が全身に広がっている人
  ・アルブミンの低い(3を切る)数値の人
   (栄養状態が良くない状態であったり、また骨髄腫が進行している状態)
  ・腎臓の悪い人
   (薬が多く使えず量を減らさなくてはならないからです。ベルケイドは大丈夫。
    使えます)


       「第15回ペンギンクラブ」ご報告 その3に続く 

  
  ☘☘☘チャオ☘☘☘

先日、平成30年6月13日(水)『ペンギンクラブ』の会は無事に終了致しました。参加者は58名と今までの中で一番多くの方のご参加となりました…と思っていましたら、「受付名簿にお名前がない方で、お話しした方がいましたよ。等々」のお知らせをいただき、参加者60名となりました。

受付用紙や駐車券の記入用紙が足りなくなって余白まで使い、埋め尽くされていたのにはびっくり!!初めての方も大勢ご参加いただき、中には診察ファイルを持っていらっしゃる方も。みなさまお疲れさまでした。
先生のお話は「多発性骨髄腫とは」からはじまり、”いち早く皆さんに伝えたい”と、どこよりも早い!ホカホカ最新のものまで。最後は質問にもお答えいただきました。ありがとうございました。

さて、お弁当を食べながらのおしゃべり交流では、
近くに座った方と情報交換に話が弾んでいたようです。そんな話の中で、”ペンギンクラブのブログ”の【この7月で22年になります】をご覧になった方々から『お話を聞きたい』とリクエストがあり、ご本人のふくふくほうしさんにこれまでの経験をお話していただきました。その中でのお言葉。
 *普段から規則正しく
 *神経質にならないで
 *気楽に考える
 *一人で悩むのではなくみんなで話をしたほうが楽 
など長い経験から皆さんへ向けてのメッセージがありました。
一度心の中に入れてみてはいかがでしょうか。

このあと、プロジェクターを使って先生のお話なのですが、内容は今まとめ中です。‘’「第15回ペンギンクラブ」ご報告 その2 ‘’ でお伝えしたいと思っています。
もう少しお待ちくださいませ。

チャオ


ペンギンクラブ開催のお知らせです。

開催日時:2018年6月13日水曜日 12時30分~16時
場 所 :災害医療センター外来棟4階 地域医療研修センター

『なんでも聞くチャンス!(です)』
血液内科の先生のお話しと質疑応答があります。
詳細は、チラシをご覧くださいね。

下の案内をクリックして、別窓で出た案内を
もう一度クリックすると大きく表示されます。


第15回ペンギンクラブ③病院用

3月5日追記:正式なご案内が出来ました。
こちらのブログをご覧ください。⇒ 「第14回おしゃべり会」


ペンギンクラブのおしゃべり会、次回の開催日のお知らせです。

次回ペンギンクラブ「おしゃべり会」の開催予定
日時:2018年4月4日水曜日 午後1時30分から4時ごろまで
場所:災害医療センター9階レストラン

※変更の可能性もあります。
 後日決定のご案内をしますのでいらっしゃる前に確認してくださいね。


今回は、「おしゃべり会」ですよ。
患者さん、ご家族の方などなど集まってお話しをいたしましょう。
会場も景色の良い、9階のレストランを考えています。
が咲いているのを見られるかもしれないですね。

ペンギンクラブの皆さまとにぎやかにおしゃべりして、心の中のもやもやを晴らしませんか。
患者同士なので医療的なアドバイスはできませんが、皆さまの体験談を聞いていると解決や希望を見出せるかもしれないですよ。
特に、味覚障害などの治療中の困ったことなど、いろいろと解決方法があるみたいですよ。

ペンギンクラブはゆるーい集まりの患者会です。
先生のお話しは時々にして、もっとおしゃべりしたいと考えました。
次々回は、先生にお話していただこうと予定しています。

ペンギンクラブでこんなことをして欲しいという
  ご意見を受け付けています。
また、開催のお知らせを発送するお手伝いをしてくださる人を
  募集いたします。
発送作業は、3月5日午後1時から災害医療センターで行います。
ご連絡は↓下の「コメント」からコメントするか、メッセージをお送りくださいね。
 コメントは、管理人が確認してから表示します。
 記入してすぐに表示しないですがご心配しないでくださいね。
 連絡だけで表示しないで欲しい方は、文章にその旨を書き加えてください。
 メールアドレスは管理人だけが見ることが出来て、
 ブログには表示されないのでご安心ください。

11月22日のペンギンクラブおしゃべり会で、栄養士の中山先生にお話しいただいた内容をまとめました。
参考にしていただけたら嬉しいです。

このまとめは、ペンギンクラブの世話人「あかね」がまとめたものです。
これについてのご意見、ご質問は、ペンギンクラブの世話人にお願いいたします。
後日、世話人がまとめて栄養士の先生に質問いたします。
この投稿の下にある「コメント」、又はパソコン画面ではブログ画面の右下のメッセージ投稿欄をご利用ください。

また、PDFにも致しました。こちらをクリックしてください。別窓で開きます。
 → PDF‐治療中の食事について

  *~*以下PDFと同じ内容です*~*

2017年11月22日ペンギンクラブ 

  栄養士 山中あゆ美先生
     ~治療中の食事について~


☆三食バランスよくとること
 食事は、主食、主菜、副菜から成る。
   主食-ご飯、麺
   主菜-肉、魚、大豆製品
   副菜-野菜、きのこ
 上記に加えて、果物、乳製品もとる。
   くだもの-適量は片手に乗るくらい、又は握りこぶし大が目安
   乳製品-牛乳コップに1杯、またはヨーグルト小分けパック1個

  ♪塩分を控える時は、「漬物」か「汁物」どちらかにする。
  ♪例えば、外食で「もりそば」(主食)を食べるなら、主菜、副菜をつける。
    主菜-てんぷら、冷やっこ(食べやすい)など
    副菜-ほうれんそうのお浸し、ひじきの煮物など


☆白血球が減少している時の食事
 ・バランス良く、色々なものを少しずつ食べる。
 ・タンパク質をとる。
    タンパク質の必要量は18歳から70歳以上まで同じ。
       男性60g、女性50g
      「歳をとったから肉や魚は食べない」は間違い。
 ・感染症予防のために避けるもの
   ・生もの-刺身、にぎり寿司、ドライフルーツ、
        家庭で作る漬物やヨーグルトなど
   ・納豆も避ける
   ・雑菌が増えそうなもの
   ・加熱した物を食べること


☆血小板が減少している時の食事
 ・血小板を食品でとることはできない。バランス良く食事をとること。
 ・出血しやすいので、硬いもの、熱いものは避けること。
 ・唇を噛まないように気をつける。


☆食欲不振の時の食事
 ・気分の良い時にとる。
 ・一回の食事量を減らして、少しずつとる。
 ・自分に合った味付けや温度のものをとる。
 ・主食を変えてみる。
   ♪例えば、酢飯にする、炊き込みご飯、焼きそばにするなど。
   ♪間食をとる。(おむすびを作っておいてつまむ、など)
   ♪栄養補助食品をとる。(ドリンクタイプ、ゼリータイプなど)
       (亜鉛不足の時もあるので、鉄、亜鉛強化のものなど)
   〔栄養補助食品の例〕
      ・ドリンクタイプ    1本125ml  200kcal(ご飯1杯分のエネルギー)
      ・ゼリータイプ
                 カップゼリー      80kcal 鉄、亜鉛の強化
                 ソフトアガロリー   150kcal タンパク質0g
                 カロリーメイトゼリー 200kcal 200ml
                 ブロッカ        80kcal カルシウム、亜鉛


☆腎臓の機能が低下している時の食事
    1)減塩
    2)タンパク質の適切な制限
    3)適切なエネルギーの確保

 1)減塩
   日本人の塩分量
     平成28年度9.9g 男性10.8g 女性9.2g
     50代、60代の塩分摂取が一番多い。
  ■塩分を3~6gに抑えるのが理想

   ♪例えば
   ・だしは天然素材(かつお節、煮干、昆布など)でとると良い。
    顆粒だしを利用するなら
       ほんだし 塩分相当量42% → 食塩無添加のものにする。
   ・みそ汁1杯200mlは塩分4g → 半分の量にする2g
      (薄めるよりも半分の量にしたほうが満足感がある。)
   ・減塩表示のものだからとたくさんの量を使わないで、今までと同じ量を使う。
   ・関西風の薄い色のうどん汁は、関東のよりも塩分が多いので注意する。
   ・ラーメンはスープを残す。スープの塩分5~6g
    カップ麺1杯に塩分5.1gあるので、スープを残す。
   ・生の魚、肉は塩分が少ないが、
    練り製品(おでん、ハム、ソーセージ、ベーコン)には塩分が多い。

  *栄養成分表示に「ナトリウム」としか書いていなかったら・・・。
   ナトリウムの量を2.54倍すると塩分相当量になる。
    目安としては、ナトリウム400mgが塩分相当量 約1g

 ●減塩のコツ
  ・酸味や香辛料を利用(酢、レモン、ニンニクなど)
  ・香味野菜を利用
  ・かつお節、干し椎茸などのうまみで調理する
  ・しょう油は、減塩しょうゆや土佐酢、ポン酢しょうゆを使う
  ・しょう油やソースは「かける」よりも「つける」
  ・味付けは表面だけにする。中まで染み込ませない。
  ・濃い味の料理は一品だけにして、他のものは薄味にする

 2)タンパク質の適切な制限
   ・タンパク質を制限するには、肉、魚、卵の量を半分にする。
   ・「低タンパク米」などを使用すると良い。

 3)適切なエネルギーの確保
    ご飯はしっかりと食べること。
    油と砂糖を利用することが大切。
     ※油と砂糖でエネルギーをとるとコレステロールが増えてしまうので、
      低たんぱく米を利用し、コレステロールは薬で抑える。

 <質問>エネルギー補給について
   ・ご飯はしっかりと食べる。(抑えるとカロリー不足になる。)
     160gは食べる。
     低タンパク米を使うと良い。
   ・腎臓病の方向けのチョコレートなどを利用する。

 <質問>カリウムを抑える時は(腎機能が低下してくると「カリウム制限」が必要)
   カリウムの多いものは避ける。(生野菜、生果物など)
   カリウムは水に溶けるので、生野菜は、よくすすぐ、水を加えて調理する。
   野菜を炒める時は、細かく切って7分水に晒してから炒める。
   みそ汁などは、野菜を茹でこぼして(茹でた湯を一度捨てて)から作る。
   くだものは生で食べない。缶詰にする。


☆免疫不全の時の食事(造血幹細胞移植の時の食事)
 ・賞味期限、消費期限の切れた食品は食べない。
 ・生食は禁止。
 ・生野菜は次亜塩素酸ナトリウムに浸けてから。
 ・くだものは新鮮で痛んでいないもの、皮を剥けるものにする。
 ・乳製品は殺菌表示のあるものにする。
   ナチュラルチーズとカマンベールチーズ、
           ブルーチーズなどカビのあるものはダメ。
   プロセスチーズは良い。
   牛乳は殺菌してあれば良い。
 ・大豆製品
   味噌は加熱して食べること。
   豆腐は充填豆腐にする。(ピタッとしたパックのもの)
   納豆は納豆菌は加熱しても死滅しないのでダメ。
 ・生の木の実、漬物、梅干、ドライフルーツはダメ。
 ・缶、ペットボトル、ブリックパックは、包装に傷がない、賞味期限内のものにして、
  容器に口をつけずにコップに移して飲み、開封して24時間たったら捨てること。
 ・缶詰、レトルト食品は、包装に傷がない、膨張していないものにする。
 ・アイスクリーム、シャーベット、ゼリー、プリンは、個別包装のものにする。
   カップアイスは内ぶたが有るものにする。
   溶けたものはダメ。
 ・焼き菓子、チョコレートなどは、少量個別包装のものにする。


☆口内炎の時の食事
 ○軟らかい食べ物、喉ごしの良い食べ物にする。
   お粥、卵豆腐、温泉卵、りんごのすりおろしなど
 ×刺激物、しみるものは避ける。
   酢の物、香辛料、パイナップル、メロン、キゥイフルーツなど
 ・味付けを薄くする。(だしを混ぜるなど)
 ・裏ごしする。
 ・小さくする。(細かく切るなど)
 ・軟らかく煮る。
 ・とろみをつける。
 ・人肌程度に温める。(体温に近いようにする)
 ・水分をこまめにとる。
 ・ゆっくりとよく噛んで食べる。

 ■口内炎予防のために
  *口の中を潤った状態にする。
   ・うがいをする。
   ・氷片をなめる。
   ・マウスウォッシュを使う。など
  *就寝前には、軟らかめの歯ブラシで口の中を清潔にする。

                              以上

栄養や食事に関する相談室は、災害医療センター地下1階にあります。
相談を希望する時は、主治医に紹介してもらってください。


11月22日に第13回おしゃべり会が行われました。
参加者は今までで最高の50人にもなりましたよ。
まずは、いつもと同じく、各々が用意した昼食や飲み物を味わいながらのおしゃべりの時間。
久しぶりに参加者する方、初めて参加する方も多くいらっしゃいましたが、皆さま明るくおしゃべりに花が咲いていました。

[画像:12f4674f-s.jpg]

その後は、災害医療センターの管理栄養士の先生から治療中の食事を症状ごとに、食べておきたいもの、食べてはいけないもの、食欲がすぐれない時の食事の工夫などについてお話しがありました。
続いて、血液内科の先生からは、新しいお薬についてのお話しがありました。
このお話しについては、後日ご報告しますね。

そして、気の早いクリスマスパーティーもしましたよ。
いつもは参加者の方々には、寄付をお願いするだけで参加費はいただかないのですが、今回は参加費300円!
お菓子とミカン、そしてプレゼントもたっぷり用意しました。

[画像:4023f7d4-s.jpg]

ビンゴ大会でビンゴになった方から、お好きなプレゼントを選んでいただきました。
竹迫先生は早々にビンゴになり、少し小さめのプレゼントを選んでいらっしゃいました。
何が入っていたのかしら?

ペンギンクラブのおしゃべり会は、次回は来年の春に開催する予定です。
これから寒くなりますが、風邪やインフルエンザを跳ね返し、体調も崩すことなく、元気なお顔を見せてくださいね。
    あかね

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